マウスピース治療について
一言で、マウスピースといっても、使用目的や形状はさまざまです。
患者様の症状をお伺いしながら、必要な形状のマウスピースを作製いたします。
数種類にはなりますが、色付きのタイプや、プリクラ程度のシールであれば、埋め込むこともできますので、作製を検討されている方は、ご相談ください。(※睡眠時無呼吸症候群用に限り、この特別仕様はできません。ご了承ください。)
治療内容
- 顎関節治療
- 歯ぎしり・食いしばり治療
- スポーツ治療(スポーツマウスピース)
- いびき・睡眠時無呼吸症候群治療
顎関節症・歯ぎしり・
くいしばり
顎関節部分は、筋肉・関節・神経が集中していて、とても複雑な動きをしています。
このため、気になる症状も、「お口の開閉時に音がする」「痛みがある」「お口が開けにくい」など、人それぞれです。
原因も、噛み癖・歯ぎしり・ストレスによる食いしばり・姿勢・関節が弱い・生活様式など、人それぞれですので、症状が悪化すると、身体のバランスが崩れ、頭痛・肩こりなどのさまざまな症状が現れることもあります。
音だけの場合、経過観察で済むこともありますが、さまざまな要因の積み重ねで、関節や筋肉の耐久力を超えると、新たな症状が出現することもあります。
現在の状態をご説明し、今後の対処法など知っていただく良い機会だと思いますので、少しでも気になる場合は、保険治療適用できますので、お気軽にご相談ください。
顎関節症や、歯ぎしり・食いしばり治療の場合、基本的には上下の歯列に被せるシリコン製のマウスピースの装置を、夜間に装着するようにしますが、患者様の生活様式に合わせて、変更することもあります。
顎関節症
顎関節症は、日常生活のさまざまな要因が、症状の出現に関係していて、原因が一つではないと考えられています。いくつもの因子が積み重なって、顎関節症の症状を生じさせているので、患者様ご自身も、日々の生活を振り返りながら、治療に臨んでいただけたらと思います。痛みがない場合、例えば、開口時の音だけであれば、様子を見ているだけでも構いませんので、上手に付き合っていくようにしましょう。
顎関節症の主な症状
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口をうまく開けられない
(ひっかかった感じがする) -
口を開けたときに
左右が非対称 -
口を大きく開けた時に
「ボキッ」という音が鳴る
顎関節症の治療法
顎関節症の治療には、スプリントと呼ばれるシリコン製のマウスピースを装着します。
顎関節や、その周りの筋肉に痛みがあるときは、痛みや音を確認しようと、無理に大きく口を開けたり、動かしたりせず、安静にするようにしましょう。マウスピースは、通常夜寝る際に装着しますので、日中は通常通りの生活ができます。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりはご家族から指摘されるまで気づかないことが多く、食いしばりはご自分が気にしていなければ、なかなか気づけません。特に食いしばりは、どのようなときにしているか、患者様ご本人が自覚するところから始めることで、症状を軽減させることができることもあります。
歯ぎしり・食いしばりの原因
歯ぎしりはご家族から指摘されるまで気づかないことが多く、食いしばりはご自分が気にしていなければ、なかなか気づけません。特に食いしばりは、どのようなときにしているか、患者様ご本人が自覚するところから始めることで、症状を軽減させることができることもあります。
歯ぎしり・食いしばりの治療法
ナイトガード
歯ぎしりは性別や年齢に関係なく発生する症状です。
歯ぎしりにより朝日が覚めた時に鈍い頭痛や歯痛・顔の痛みなど感じられることがあります。さらに歯のエナメル質を摩耗したり、歯をぐらぐらにしてしまうことがあります。
睡眠中に発生する歯ぎしり防止方法としてもナイトガードの装着をおすすめしています。
スポーツマウスピース
スポーツ中に歯や顎をぶつけて、外傷の不安を感じたことはありませんか?
個々の歯型に合ったマウスピースを装着することで、スポーツ中に加わる衝撃を、マウスピースの素材が緩和し、加わった力を分散させ、衝撃がピンポイントに集中するのを防げます。
マウスピースには、歯を保護するだけでなく、歯で誤って口腔軟組織(唇・頬・舌・歯肉)を噛んでしまうのを予防したり、顎骨や顎関節の障害を予防や、頭頚部の外傷を軽減したり、色々な効果があります。
特に歯が抜けても、脱落した歯がマウスピース内に留まり、歯が口の外に飛び出さないように保持できますので、その後の再殖の成功率も上げることができます。
副作用・リスク
マウスピースは使用し続けていると裂けたりすり減ってくるなど傷んでくるので交換が必要です。
いびき・
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中、10秒以上呼吸が停止、または弱くなって、低呼吸が起こる病気のことです。
低呼吸が起こることで、窒息を想像してしまいますが、そうではなく、呼吸が停止中は、見た目では普通に寝ているのに、血液中の酸素がなくなることで、脳、循環器、代謝など体中にあらゆる障害を与える可能性が高くなり、生命の危機にもなりうる病気です。
症状としては、以下のようなものが挙げられます。
こんな症状の方はご相談ください
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- いびきをよくかく
- 目覚めが悪い、寝た気がしない
- 起床時に頭痛がする
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- 昼間に眠気がする
- 夜中に2回以上、トイレに起きる
- 顎が小さい
いびき・睡眠時無呼吸症候群の原因
いびきと聞くと、太っている人がかきやすいと思われがちですが、そうではありません。
のどとその周りの筋肉の割合の問題と考えられており、小顔の方や、女性も30~35歳以降に増えてきます。
体型は全く変わらないのに、家族から急にいびきを指摘されるようになったというお話を伺うことがありますが、のどの周りの筋肉が衰え始めたため、と考えていただくと納得されるのではないでしょうか?
睡眠時無呼吸症候群は、治りません。
重度になると、人工呼吸器CAPP装置を使用するしかなくなりますが、その不便さから、使用した患者様が治療をあきらめてしまうこともあるようです。
重度にならないように、軽度~中程度の状態を維持するために、スリープスプリントというマウスピースを治療します。
いびきの原因に、舌が奥に沈み込んで、気道を塞いでいることが挙げられるため、スリープスプリントを装着することで、下顎を前に引き出した状態にし、それにより舌が引き上げられ、舌の沈み込みが改善され、気道が広がり、無呼吸も改善されます。
いびき・睡眠時無呼吸症候群の治療法
スリープスプリントという、マウスピースを就寝時に装着するようにします。
スリープスプリントを装着すると、下顎を前に引き出した状態にできるので、それに合わせて舌も引き上げられ、舌の沈み込みを改善できるため、気道が広がり、無呼吸が改善されるようになります。
※スリープスプリントは、医科からの紹介で作製する場合は、保険が適用されます。
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、まず医科で確定診断を受けた後、受診されることをおすすめします。
料金
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顎関節症用マウスピース(保険適用)3,000円~
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スリープスプリント(保険適用)12,000円~
副作用・リスク
スプリント(マウスピース)の衛生状態が悪いと、細菌が繁殖する原因になり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
舌が気道側に落ち込むのを防ぐために、スプリント装着時の睡眠中は横向きで寝るように心がけましょう。